エルメスの時計は恥ずかしいって本当?その理由と実際の魅力
「エルメスの時計は恥ずかしい」という声が聞かれることがあります。エルメスの時計は、クリッパーやHウォッチなど数々の代表作があるにもかかわらず、なぜそのような意見があるのでしょうか。
この記事では、エルメスの時計が「恥ずかしい」と言われる理由を深掘りし、その一方で、時計が持つ魅力について解説します。購入を検討している方はもちろん、エルメスの時計の価値を再認識したい方も、ぜひ参考にしていただければ幸いです。
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そもそもエルメスってどんなブランド?
エルメスは、1837年にティエリ・エルメスがパリで高級馬具工房として創業したのが始まりで、その品質の高さは当時から知られていました。自動車の普及とともに馬具の需要が減少すると、鞄や財布といった革製品、スカーフ、服飾品へと事業を拡大していきました。現在では、時計、香水、ジュエリー、食器など幅広い分野で最高級の製品を展開する総合ラグジュアリーブランドとして世界中にその名を轟かせています。
エルメスの時計は恥ずかしい?その理由とは?
エルメスの時計は、一部では「恥ずかしい」「ダサい」と言われることがあります。ここでは、その理由について解説します。エルメスの時計を巡る様々な意見には、ブランドイメージや時計としての専門性、価格帯など、いくつかの要因があると考えられます。
ファッションブランドとしてのイメージが強いから
エルメスは主にファッションアイテムで名を馳せたブランドであり、時計専門ブランドとは異なります。時計愛好家の中には、時計の技術力や歴史を重視する傾向があるため、ファッションブランドの時計を「本格的ではない」と感じ、敬遠するケースもあるようです。実際、エルメスが本格的に時計製造をスタートしたのは1978年であり、100年以上の歴史を持つ時計専門ブランドと比べると、歴史は浅いと言えます。
しかし、エルメスは2003年にムーブメント製造会社ヴォーシェ・マニュファクチュール・フルリエ社とパートナーシップを結び、さらに2006年からは自社製ムーブメントの開発を行っています。現在では、ファッション性と技術力を兼ね備えたブランドとして評価されています。
知名度が低いモデルが多いから
エルメスの時計の中には、他ブランドの有名モデルと比べて知名度が低いモデルも存在します。例えば、ロレックスのデイトナやオメガのスピードマスターのような、誰もが知るアイコンウォッチと比較すると、エルメスの時計は一般的な認知度が低い場合があります。これは、時計としての話題性に欠けると感じられ、「知る人ぞ知る」存在であることに、一部の人が「恥ずかしい」と感じる要因となることがあります。
しかし、エルメスの時計は独自のデザインや素材の質の高さで差別化されており、価格に見合った価値を提供しています。知名度だけでなく、製品の魅力を総合的に評価することが重要です。
投資対象になりにくいから
一般的に、高級時計は資産価値が高く、将来的に価格が上昇する投資対象として見られることがあります。しかし、エルメスの時計は一部の限定品を除いて、ロレックスやパテック フィリップといったブランドに比べて、リセールバリューが低い傾向にあります。
そのため、「せっかく高価な時計を買うなら、資産価値も考慮したい」と考える人にとっては、エルメスの時計は選びにくい、あるいは「もったいない」と感じられ、「恥ずかしい」という感情につながる可能性があります。しかし、これはあくまで投資的な見方であり、「好きだから買う」「ファッションとして楽しむ」人にとっては大きな問題ではないと言えるでしょう。
価格帯が高いから
エルメスの時計は、そのブランド力と品質に見合った高価格帯で販売されています。しかし、前述のように時計専門ブランドではないため、同じ価格帯であれば、より時計としての専門性が高いブランドを選ぶという人も少なくありません。
例えば、数百万単位の時計を購入する際に、「この金額を出すなら、もっと時計に特化したブランドを選んだ方が良いのでは?」という比較検討の結果、エルメスの時計を選ぶことに「躊躇い」や「恥ずかしさ」を感じるケースがあるようです。ただし、エルメスの時計はデザイン、素材、つけ心地において優れており、その独自性に価値を見出す人にとっては魅力的な選択肢と言えるでしょう。
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エルメスの時計の代表モデル
エルメスの時計はデザイン性だけでなく、スイス製の高品質なムーブメントを採用するなど、優れた機能性も兼ね備えています。熟練の職人による精巧な作り込みは、まさに芸術品と呼ぶにふさわしいものです。
ここでは、エルメスを代表する人気モデルをいくつかご紹介します。それぞれのモデルが持つユニークな特徴と魅力を詳しく見ていきましょう。
クリッパー
エルメスの時計の中でも特に知名度の高いクリッパーは、1981年に発表されたモデルで、大型帆船の舷窓をモチーフにした特徴的なベゼルが印象的です。モデル名も、19世紀に発達した大型の快速帆船であるクリッパー船から名付けられています。
丸みを帯びたしなやかなフォルムと、エルメスの頭文字であるH型のコマを組み合わせたユニークなブレスレットが特徴です。レディース向けの時計というイメージが強いですが、クロノグラフやダイバーズなど、男性向けのモデルも展開されています。幅広い世代に支持されてきましたが、現在は惜しまれつつも廃盤となっています。中古市場でしか手に入らないため、希少価値が高まっています。
Hウォッチ
エルメスの頭文字「H」を大胆にあしらったスクエア型のケースが特徴のHウォッチは、1996年に発表されて以来、一目でエルメスとわかるアイコニックなモデルとして絶大な人気を誇ります。シンプルながらも遊び心のあるデザインは、ファッションアイテムとしても非常に人気が高く、様々な雑誌やメディアでも取り上げられています。
豊富なカラーバリエーションのレザーストラップがあり、気分やスタイルに合わせて簡単に付け替えられるのも大きな魅力の一つです。その日のコーディネートに合わせて時計の表情を変えられるため、おしゃれを楽しむ女性を中心に支持されています。また、複数のサイズが展開されているため、自分に合ったサイズを選べるのも魅力です。
ケープコッド
アメリカ東海岸の避暑地、ケープコッドの穏やかな雰囲気からインスピレーションを得て、1991年にアンリ・ドリニーによってデザインされたケープコッド。特徴的なのは、正方形の文字盤と長方形のケースデザイン。エルメスの人気ブレスレットである、シェーヌ・ダンクルケースからインスピレーションを受け、誕生しました。
中でも、レザーストラップを二重に巻きつけるドゥブルトゥールは、腕元を華奢でエレガントに見せてくれる効果があり、女性に圧倒的な人気を誇ります。シンプルながらも個性を主張できる、エルメスらしい遊び心が光るモデルです。サイズやベルトのカラー、ダイヤなどの装飾など、バリエーションも豊富で、好みやスタイルに合わせて選ぶことができます。
アルソー
乗馬の世界から着想を得たアルソーは、アンリ・ドリニーによってデザインされた、エルメスを代表するモデルの一つです。1978年にエルメスの時計製造部門の設立と同時に誕生したモデルで、ブランドの要となる重要なモデルの一つです。
鐙(あぶみ)をモチーフにしたアシンメトリーなラグと、馬が駆けるように流れるような書体のアラビア数字インデックスが特徴的です。クラシックでありながらも、どこかユニークで芸術的なデザインが魅力で、時計愛好家からも高い評価を得ています。
ムーンフェイズやクロノグラフ、GMTなど、様々な複雑機構が搭載されたモデルも展開されており、時計としての機能性も充実しています。知的な印象を与えるアルソーは、ビジネスシーンでも活躍するでしょう。
エルメス H08
エルメス H08は、2021年にデビューした新しいスポーツラインのモデルです。ケースはクッション型で丸みを帯びたスクエアシルエットでありながら、ダイヤルは丸型という独特なフォルムが特徴です。また、素材にはグラフェン複合樹脂やチタンなどが用いられ、軽量で耐久性にも優れています。スポーティで力強い雰囲気がありながら、柔らかさやエスプリを感じさせるデザインは、エルメスならではと言えるでしょう。
また、ムーブメントもエルメス・マニュファクチュールムーブメントH1837を搭載しており、機械式にこだわる愛好家からも高く評価されています。クラシックなイメージが強いエルメスの中でも、現代的で機能的な顔を持つ注目の一本です。
実は魅力的なエルメスの時計
これまで「恥ずかしい」と言われる理由を掘り下げてきましたが、それはエルメスの時計が持つ魅力を見逃している可能性を示唆しています。
ここでは、エルメスの時計が抱かれてしまう誤解を払拭し、エルメスの時計がなぜ多くの人々を惹きつけ愛され続けるのか、その魅力をご紹介します。エルメスの時計が完成するまでの道のりや、デザイン哲学を知ることで、これまでとは違った印象を抱けるでしょう。
エルメスならではのデザイン性
エルメスの時計の最大の魅力の一つは、他ブランドにはない独自の洗練されたデザイン性にあります。エルメスは、単に時間を知るための道具としてだけでなく、ファッションの一部として個性を表現するアイテムとしての時計を追求しています。
例えば、Hウォッチは、エルメスの頭文字「H」を大胆にケースにあしらうことで、一目でエルメスとわかるアイコニックなデザインを確立しました。また、アルソーのデザインは、騎乗する際に足を乗せる部分である鐙をモチーフにしています。これは馬具製品をルーツに持つエルメスならではと言えます。他にもクリッパーの船の舷窓を模したデザインといった、各モデルにエルメスの歴史や哲学に根ざした物語が込められています。
これらのデザインは、流行に左右されない普遍的な美しさを持ち、時代を超えて愛され続ける魅力を放っています。まさに、エルメスの職人たちの卓越した美意識と創造性が融合した芸術品と言えるでしょう。
高品質なムーブメントとクラフトマンシップ
エルメスはファッションブランドでありながら、時計製造においてはスイス製の高品質なムーブメントを採用するなど、その技術力にも妥協がありません。2003年にはスイスの高級ムーブメントメーカー、ヴォーシェ・マニュファクチュール・フルリエ社に資本参加し、ムーブメント製造技術を高めました。さらに2006年からは、自社製ムーブメントの開発に注力しています。
その結果、例えば、スリム ドゥ エルメスには、エルメスが共同開発した超薄型ムーブメントCal.H1950が搭載されており、薄型でありながら高精度な性能を実現しています。また、アルソー ル タン ヴォヤジャーでは、複雑なワールドタイム機構を搭載しながらも、直感的な操作性を備えています。
さらに、自社で開発したCal.H1837やCal.H1912といった自社製ムーブメントを搭載するモデルもあり、本格的な時計製造への意欲が伺えます。これらのムーブメントは、厳格な品質基準に基づいて製造・検査されており、高い精度と耐久性を誇ります。また、ケースや文字盤、レザーストラップに至るまで、熟練の職人による手作業が随所に施されており、エルメスならではの卓越したクラフトマンシップが息づいています。
上質な素材と快適な装着感
エルメスの時計が持つ隠れた魅力として、上質な素材使いとそこから生まれる快適な装着感が挙げられます。エルメスは、革製品の最高峰ブランドとして、素材選びに一切の妥協を許しません。時計のレザーストラップには、自社で厳選した最高級の皮革が用いられ、熟練の職人によって一つひとつ丁寧に縫製されています。そのため、使い込むほどに腕に馴染み、柔らかくしなやかな肌触りとなっていきます。
金属製のブレスレットも、精密な仕上げと人間工学に基づいた設計により、腕に吸い付くようなフィット感を実現しています。また、時計本体のケース素材も、ステンレススティールはもちろん、ゴールドやチタンなど、厳選された高品質な素材が使用されています。
これらのこだわりが、見た目の美しさだけでなく、実際に身につけた時の快適な着用感へと繋がり、長時間着用してもストレスを感じさせません。目に見えるデザインだけでなく、肌に触れる部分にまでエルメスらしい「おもてなし」の精神が宿っていると言えるでしょう。
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まとめ
「エルメスの時計は恥ずかしい」と言われる理由について解説しました。エルメスの時計は、ロレックスやオメガといったブランドと比較すると歴史が浅く、リセールバリューも低いことから「恥ずかしい」「ダサい」と思われることがあります。
しかし、エルメスの時計はファッション性と品質の高さをあわせもった、芸術品の一つと言えるでしょう。もしお手持ちのエルメス時計の価値を知りたい場合は、須賀質店へお気軽にご相談ください。
