腕時計投資におけるリスクとは?注意点や売るタイミングの見極め方を徹底解説 | 高価買取なら創業大正9年の須賀質店
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腕時計投資におけるリスクとは?注意点や売るタイミングの見極め方を徹底解説

最終更新日  2025年6月25日

近年、株式投資やつみたてNISAなど資産運用への関心が高まる中で、「腕時計投資」という言葉を耳にする機会が増えました。高級腕時計が単なる嗜好品ではなく、将来的な値上がりを期待して購入する投資対象として注目を集めています。しかし、他の投資方法と同様に、腕時計投資にも特有のリスクが存在します。

この記事では、腕時計投資の魅力や知っておくべきリスクについて、大正9年創業の須賀質店が解説します。

 

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腕時計投資の魅力とは?

腕時計投資の最大の魅力は、その「換金性の高さ」と「実物資産」である点にあります。ロレックスやパテック・フィリップ、オーデマ・ピゲなどの一部の高級腕時計は、需要が供給を上回るため、定価よりも高値で取引されています。特に、生産終了モデルや限定モデルなどは、中古市場での価格が上昇しやすい傾向にあります。

株式や投資信託のように市場の変動に左右される部分もありますが、手元に現物がある安心感は、投資家にとって大きな魅力でしょう。また、腕時計は身につけて楽しむことができるため、投資対象としてだけでなく趣味も兼ねる側面も持ち合わせています。

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腕時計投資におけるリスク

腕時計投資は魅力的な側面がある一方で、いくつかのリスクも存在します。ここでは、腕時計投資を始める前に把握しておくべき主なリスクや失敗について解説します。

リスク1:偽物のリスク

高級腕時計市場には、巧妙に作られた偽物が流通しているというリスクがあります。特に、フリマアプリやネットショッピングなど実物が確認できない媒体では、偽物を掴まされてしまう可能性が高い傾向にあります。

プロでも見分けが難しいほどの精巧な偽物も存在するため、購入時には正規販売店や、信頼できる中古販売店を選ぶようにしましょう。安価だからと安易に飛びつくと、結果的に大きな損失を被る可能性があります。また、必ず事前に保証書の有無や時計の状態を確認し、リスク回避に努めましょう。

 

リスク2:相場変動のリスク

腕時計の中古相場は、安定しているわけではありません。経済状況、流行、ブランドの人気度、為替レート、さらには新作モデルの発表など、さまざまな要因によって相場が変動します。投資として購入したモデルが、購入時よりも値下がりしてしまうリスクも十分にあります。人気が過熱しているモデルは、その反動で相場が急落するリスクもはらんでいます。常に市場の動向を注視し、情報収集を怠らないことが重要です。実際に、2020年の新型コロナウイルスの流行で、腕時計の相場が急騰していましたが、ここ1~2年は落ち着いており、相場は横ばいの傾向を示しています。

リスク3:保管リスク(盗難・破損)

腕時計は精密機械であり高価なため、保管には細心の注意が必要です。盗難や火災などのリスクに応じて、保険への加入やセキュリティ対策を検討する必要があります。また、落下による破損、湿気や磁気帯びによる故障など、保管環境によってはダメージを受けてしまう可能性があります。腕時計に破損があった場合、修理費用が発生するだけでなく、査定額も大きく下がります。

特に、ビンテージモデルは純正パーツの有無やメンテナンス履歴が重要視されるため、適度に日常使いする、湿度管理を徹底する、定期的にオーバーホールを行うといった細やかな管理が求められます。

 

リスク4:メンテナンス費用のリスク

高級腕時計は、定期的なメンテナンスであるオーバーホールが不可欠です。頻度は、腕時計の状態やブランドなどによって異なりますが、現行モデルでは機械式ムーブメントは5~8年程度に1度、クォーツムーブメントは4年程度に1度が推奨されています。費用もブランドや状態によって異なり、数万円で済むこともあれば、数十万円かかることもあります。

メンテナンスを怠ると、時計の性能が低下するだけでなく、将来的な売却価格にも悪影響を及ぼします。購入価格だけでなく、維持管理にかかる費用も考慮に入れる必要があります。

リスク5:税金のリスク

腕時計投資で利益が出た場合、その利益に対して税金がかかる可能性があります。一般的に、生活に通常必要でない資産を売却して得た所得は「譲渡所得」に分類され、課税対象となります。年間50万円を超える譲渡所得があった場合、その利益に対して所得税が課せられます。

保有期間が5年を超えると税率が軽減されるなど、購入時期や売却益によって税額は異なります。高額な腕時計の売却を検討する際には、事前に税理士に相談し、適切な税金対策を行うことが重要です。税金の計算を誤ると、後から追徴課税されるリスクもあるため注意が必要です。

リスク6:需要低下のリスク

現在の人気のモデルが、将来も同じように需要があるとは限りません。流行の変化や、新たな技術の登場、ブランド戦略の変化などにより、特定のモデルやブランドに対する需要が低下する可能性があります。また、あるモデルが一時的に人気となりプレミア価格がついたとしても、数年後には需要が落ち着き、価格が下落する可能性もあります。

投資目的で購入する際には、そのモデルの本質的な価値や市場の持続性を見極める眼が必要です。また、過去の価格推移やブランドの戦略を調査するなど、情報収集と分析を怠らない姿勢が重要です。

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腕時計投資で注意すべきポイント

腕時計投資を成功させるには、事前のリサーチや正確な目利き、購入・保管・売却の各段階における配慮が欠かせません。ここでは、具体的に注意すべきポイントを7つに分けて解説します。

ポイント1:購入先の信頼性

投資用として購入する場合は、正規販売店や信頼できる中古販売店、実績のある質屋を選びましょう。正規販売店での購入が最も安心ですが、投資対象となるモデルは正規店で入手困難なケースも少なくありません。その場合は、信頼できる中古販売店や、真贋鑑定に定評のある質屋などを選びましょう。

ポイント2:モデル選定の目利き力

単に人気があるから、価格が上がっているからという理由だけで飛びつくのは危険です。ブランドの歴史、モデルの希少性、生産本数、デザインの普遍性、ムーブメントの評価、そして過去の価格推移など、多角的な視点からその時計の潜在的な価値を見抜く必要があります。情報収集だけでなく、専門店の意見を聞くなど、自身の目利き力を養う努力が不可欠です。

 

ポイント3:付属品の有無

ブランドの箱や保証書(ギャランティカード)、ベルトを調整して出たコマなどの付属品は、査定額に大きく影響します。特に保証書の有無は、将来的な売却時に大きな影響を与えます。ブランドやモデルによっては、査定額の10%程度変わってくることも珍しくありません。購入時に付属品が揃っているかの確認も重要です。

 

ポイント4:保管とメンテナンスを徹底

購入した腕時計は、適切な保管と定期的なメンテナンスが不可欠です。直射日光や高温多湿を避けた場所に保管しましょう。また、長期間使わない場合でも、定期的にゼンマイを巻き上げて内部機構を動かすことが推奨されています。さらに定期的なオーバーホールも忘れてはいけません。時計の性能を維持し将来的な売却価格にも影響するため、必ず行うようにしましょう。

 

ポイント5:売却先の選定

腕時計投資では、購入した腕時計をいかに高く売却できるかが重要な要素です。売却時には複数の買取業者や質店に査定を依頼し、最も条件の良いところに売却するようにしましょう。また、相場情報や買取実績を事前に確認し、提示価格が妥当かどうかを見極めることも重要です。相場を理解せずに売却すると、本来得られた利益が少なくなってしまいます。

ポイント6:短期的な転売目的は慎重に

短期的な利益を狙った安易な転売目的での購入は、リスクが高いことを認識しておくべきです。市場の過熱により一時的に価格が上昇したモデルは、その反動で急落するリスクがあります。特に初心者の場合は、長期的に価値が安定しやすいモデルを選び、じっくりと保有する戦略がおすすめです。

ポイント7:情報収集の継続

時計市場は常に変化しているため、メーカーの発表、新作モデルの登場、中古市場の動向など、日々の情報収集が重要です。しかし、インターネット上には誤った情報が含まれている可能性もあります。SNSやブログ、フォーラムなどで得た情報は鵜呑みにせず、必ず複数の情報源を参照し、その真偽を慎重に見極めるようにしましょう。

 

腕時計投資における時計を売るタイミングの見極め方

腕時計投資で利益を確定させるには、売却のタイミングが非常に重要です。闇雲に売ってしまうと、せっかくの利益を逃したり、損失を出したりしてしまう可能性もあります。売却の最適なタイミングを見極めるためには、いくつかの要因を総合的に考慮する必要があります。

まず、ご自身の保有している時計、または売却を検討している時計の現在の市場価格を常にチェックすることが大切です。複数の買取業者や中古販売店のサイト、オークションサイトなどを定期的に確認し、相場を把握しましょう。過去の価格推移も参考にすることで、現在の価格が適正な水準にあるか、あるいは高値圏にあるのかを判断できます。

また、所有しているモデルの新作発表やモデルチェンジの情報は、売却タイミングを見極める上で非常に重要です。特に、生産終了がアナウンスされたモデルは、希少性が高まり価格が上昇する可能性もあります。ブランドの発表には常にアンテナを張っておきましょう。

 

まとめ

腕時計投資は、趣味と実物資産としての価値を兼ね備えた魅力的な投資手法ですが、相場変動や保管管理、真贋リスクなどの注意点も多く存在します。成功するためには、信頼できる購入先やモデル選定、適切な保管方法、そして売却のタイミングまで、トータルでの戦略が必要不可欠です。

大正9年創業の須賀質店は、長年の経験と実績に基づき、腕時計の高値買取を行っています。腕時計の売却をご検討の際は、ぜひお気軽にご相談ください。

この記事を書いた人
須賀兼一
代表取締役
代表鑑定士。会社員経験後、実家で質業の経験を積み、平成16年4月より須賀質店の代表取締役を務めています。全国のオークション市場に出入りし、最新の商品相場と流行商品の情報を収集しながら、高価買取を実現するためのノウハウをわかりやすく解説、説明してしています。