貴金属とは何?概要や金属ごとの特徴、卑金属との違いを解説| 創業大正9年の須賀質店
貴金属とは、金や銀、プラチナのように酸化しづらく、希少で価値が高い金属のことです。「私のアクセサリーは貴金属?」「高く売れるのか気になる」──そんな疑問や不安を感じる方も多いでしょう。
貴金属はサビにくさや美しい光沢、資産価値の高さが魅力で、ジュエリーや工業用途にも幅広く利用されています。この記事では、主な貴金属の特徴や卑金属との違い、判別のポイントを簡単に詳しく解説します。

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目次
貴金属とは?分類される金属は?
貴金属とは、希少性が高く、空気中でも錆びにくく変質しない化学的安定性を持つ金属を指します。具体的には、金・銀・プラチナ・パラジウム・ロジウム・イリジウム・ルテニウム・オスミウムの8種類が該当し、それぞれが異なる優れた特性を備えています。イオン化傾向が低く、アルカリや酸による腐食に強いため、長期間にわたって美しい状態を保つことが可能です。装飾品や工業用途、通貨、投資対象など幅広い分野で活用されており、特に金・銀・プラチナは日常的に目にする機会が多く、資産価値も高いことから買取市場でも活発に取引されています。

時計や指輪などのジュエリーも貴金属に分類される?
厳密には、時計や指輪、ネックレスなどの製品そのものを「貴金属」とは呼びません。貴金属という言葉が指すのは、金やプラチナといった素材の金属そのものです。しかし、金やプラチナで作られた指輪やネックレス、時計などは、日常会話や買取業界において「貴金属製品」や単に「貴金属」と呼ばれることが一般的でしょう。

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卑金属とはどう違う?
卑金属とは、貴金属以外の金属全般を指し、鉄・ステンレス・銅・アルミニウム・亜鉛・ニッケルなどが該当します。
最大の違いは化学的安定性にあり、卑金属はイオン化傾向が高いため、空気や水分に触れると酸化して錆びや変色が起こりやすい性質を持っています。一方、貴金属はイオン化傾向が低く、錆びにくいため長期間美しい状態を保つことが可能です。
また、貴金属は希少性が高く高価である反面、卑金属は産出量が多く比較的安価なため、建材や工業製品、日用品など幅広い用途で活用されています。さらに、金属アレルギーは卑金属で起こりやすく、貴金属は肌に優しいのが特徴です。

貴金属の種類別にみる特徴
貴金属8種類はそれぞれ異なる特性を持ち、用途も様々です。金・銀・プラチナは装飾品の主材料として、その他の貴金属は合金の成分やメッキ材として活用されています。ここでは各貴金属の特徴を詳しく解説します。
金について
金は黄金色で希少性が高く、古くから権力の象徴として珍重され、変色しにくい安定性も備えています。純金は柔らかいため、ジュエリーとして使用する際には銀や銅などを混ぜて強度を高めた合金にするのが一般的です。また混ぜる金属によってイエローゴールド、ピンクゴールド、ホワイトゴールドなど多彩な色味を生み出すことが可能です。
装飾品だけでなく、通貨や投資対象としても広く用いられており、資産価値が高い貴金属として世界中で取引されています。
銀について
銀は白い光沢が美しく、金やプラチナよりも安価なため、アクセサリー材料として人気があります。他の貴金属に比べて、硫化や塩化が原因で変色したり黒ずんだりする特性があります。変色を防ぐためにメッキ加工を施すこともあれば、逆に酸化しやすい性質を活かしたいぶし加工により、独特の風合いを楽しむこともできます。このように、特性を理解して扱うことで、銀ならではの魅力を最大限に引き出すことが可能です。

プラチナについて
プラチナは金や銀に比べて比較的新しい金属ですが、現代のジュエリー業界の基盤となるほど急速に人気を集めました。やや黒っぽい落ち着いた白色の光沢が特徴で、希少性が高く、精錬にも金や銀より手間がかかります。粘り強さに優れた性質を持つため、石留めされたジュエリーでも長年にわたって石が落ちる心配がほとんどありません。
変色しにくく耐久性が高いことから、婚約指輪や結婚指輪など一生使うジュエリーに適した貴金属とされています。
ロジウムについて
ロジウムは白金鉱石から発見された金属で、プラチナに似た白色の美しい輝きを放ちます。産出量が非常に少なく、貴金属の中でも特に希少性が高いため、単体で使われることは稀です。
主にメッキ材料として活用されており、ホワイトゴールドやシルバーの表面にロジウムメッキを施すことで、変色を防ぎ、より白く美しい輝きを長期間保つことができます。硬度が高く耐久性にも優れているため、ジュエリーの仕上げ加工において重要な役割を果たしています。
パラジウムについて
パラジウムは白金族の一つで、プラチナに似た銀白色の外観を持ちながら、プラチナよりも軽く、価格も比較的安価な貴金属です。
主にホワイトゴールドやプラチナの割金(合金)として使用され、強度を高めたり色味を調整したりする役割を担っています。近年では自動車の触媒としての工業用途でも需要が高まっており、資産価値も上昇傾向にあります。
加工性が良く、変色しにくい特性を持つため、ジュエリー素材としても注目されています。
イリジウムについて
イリジウムは白金族の中で最も密度が高く、錆びにくさでは全ての金属の中でトップクラスの貴金属です。非常に強い酸にも耐える安定性があり、高温や腐食にも強い性質を持っています。硬く脆いため単体では使いにくいものの、プラチナに少量混ぜることで強度が大きく向上します。
また、工業分野では電気接点や医療機器、航空宇宙部品など、高い耐久性が求められる部品に使用されています。また、日用品では万年筆のペンや装身具に用いられることもあります。
ルテニウムについて
ルテニウムは銀白色で硬く、錆びにくい貴金属です。プラチナに少し混ぜるだけで驚くほど硬くなる性質があり、特に結婚指輪などのジュエリーに広く使われています。数%加えるだけでプラチナが傷つきにくく変形しにくくなるため、毎日身に着ける指輪に最適です。
金属アレルギーも起こしにくく、肌に優しいのも魅力といえます。単体ではあまり使われませんが、プラチナと組み合わせることで、長く使える丈夫なジュエリーづくりに欠かせない存在となっています。
オスミウムについて
オスミウムは全ての元素の中で最も密度が高い金属として知られ、青みがかった銀白色の光沢を持つ貴金属です。非常に硬く脆い性質があるため、加工が難しく、ジュエリーの主材料として使われることはほとんどありません。
主にプラチナやイリジウムの割金として用いられ、合金の硬度を高める目的で使用されています。工業分野では耐摩耗性が求められる部品に利用されており、その希少性と特殊な性質から、貴金属の中でも特に専門的な用途に限定されています。
買取に向いている貴金属
貴金属の中でも特に買取に向いているのは、金・プラチナ・銀の3種類です。金は希少性が高く世界共通の価値があり、どこの国でも換金できるため最も買取需要が高い貴金属といえます。
プラチナも資産性が高く、工業用需要と宝飾需要の両面から安定した価値を維持しています。銀は金やプラチナより価格は低いものの、流動性が高く買取市場での取引が活発です。
これらの貴金属は変色しにくく保管が容易で、株式や債券と異なり実物資産として価値がなくなることがないため、資産の保全や換金目的で保有する人が多くいます。

金の資産価値
金は地球上の埋蔵量が限られており、人工的に作り出すことができない希少な資源であるため、高い資産価値を保ち続けています。「無国籍通貨」とも呼ばれ、世界中どこでも同じ価値で換金できる点が大きな魅力です。
インフレ時には現金の価値が下がる一方、実物資産である金は価値を維持しやすく、物価上昇への備えとして有効です。また、株式や債券と異なり企業や国の破綻リスクがなく、経済不安や地政学リスクが高まる局面でも「有事の金」として価値が上昇する傾向があります。
変色や腐食がほとんど起こらず長期保管にも適しており、いつでも換金できる流動性の高さも資産として優れた特徴です。

関連リンク:金買取について知る
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デザイン性やブランド、ダイヤモンドなどの宝石の有無など多角的に評価するため、他店よりも高額査定が期待できます。切れたネックレスや歪んだ指輪など、壊れた貴金属製品も買取可能です。査定料・キャンセル料は無料ですので、まずはお気軽にご相談ください。

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まとめ
貴金属とは、金・銀・プラチナなど希少性が高く錆びにくい8種類の金属を指します。卑金属とは化学的安定性や希少性で異なり、貴金属は酸化や腐食に強く長期間美しさを保ちます。
買取では金・プラチナ・銀が特に需要が高く、金は世界中で換金可能な資産として高く評価されています。使わなくなった貴金属製品や壊れたアクセサリーも価値があります。大正9年創業の須賀質店なら、確かな鑑定で適正価格をご提示いたしますので、お気軽にご相談ください。

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