金とメッキの見分け方8選!偽物の特徴とは?| 創業大正9年の須賀質店
金の見分け方は、刻印、色見、重さ、磁石、水、試金石、剥離の確認、そして査定に出す8つの方法があります。手元のネックレスやブレスレット、指輪が「本物の金なのか、それとも金メッキなのか」を知りたいと思ったことはありませんか?
見た目では区別がつきにくい金とメッキですが、実は見分け方のポイントを抑えることで、専門家でなくても本物か偽物か、見分けることができます。
本記事では、金とメッキの見分け方8選と、偽物の特徴を解説します。

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金とメッキを見分ける方法
金とメッキを見分けるには、刻印、色見、重さ、磁石、水、試金石、剥離の確認、または査定に出すという8つの方法があります。簡単な方法から専門的な手法まで組み合わせることで、本物と偽物を正確に判別できます。
刻印の確認
刻印チェックは、金とメッキを判別する最も基礎的な手段です。純金製品には「K24」「K18」「K14」「K10」などの品位表示が刻まれており、数値が大きいほど金純度が高いことを示します。K24は純金を、K18は金含有率75%を表しています。
対して、金メッキ製品には「K18GP」「K24GP」といった形で、品位の後に「GP(ゴールドプレート)」「GF(ゴールドフィルド)」などの記号が追加されています。こうした表記があれば、表層のみ金でコーティングされたメッキ品と判別できます。
ただし、最近は偽造刻印の技術が進化しており、正規の刻印が施されていても内部が別素材やメッキというケースも存在します。そのため、刻印のみで結論を出さず、複数の判定方法を組み合わせた総合判断が不可欠です。
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色見の確認
色見の確認は、視覚を活用して金とメッキを判別する有効な手段です。純金(K24)は、オレンジがかった濃厚な黄色で、深みと温もりを感じさせる落ち着いた光沢が魅力です。金の含有率が減少するにつれて、K18は輝度の高い黄色へ、K14以下になると一層薄く沈んだ色合いへと変化します。
一方、金メッキ品は表面の色が過度に均質だったり、赤味や白味が混じって見えたりします。また、メッキは色調が浅く、表層に作為的な光沢が現れるのが特色です。長期使用されたメッキ品は、表層の金が摩耗して下地金属の色が透けて見えることもあります。
確実に本物と分かる金製品を所有している場合、その色調と比較検証することで、より精確な判別が可能です。太陽光下で観察すると、色彩の差異がより鮮明になります。

重さの確認
重量測定は、金の高密度という物性を応用した判別法です。金は比重約19.3という非常に重い金属で、同一サイズの製品でもメッキ品と比べると明確な重量差があります。手に取った際のずっしりとした質量感が、純金製品の証です。
金メッキ品は、表層のみ金でコーティングされ内部は真鍮・銅・亜鉛などの軽量金属で構成されているため、見た目の体積に対して軽く感じられます。特にネックレスやブレスレットなど一定のサイズがある製品では、この差が顕著に表れます。
より精密に判定するには、キッチンスケールなどで実測し、製品の寸法や容積と照合することが効果的です。
ただし、小型のピアスやリングでは質量差が把握しにくいため、別の判別法と併用するのがおすすめです。
磁石で確認
磁石テストは、最も手軽で瞬時に判定できる方法です。純金は磁性を持たない性質があるため、製品に小型磁石を接近させても引き寄せられません。この特性を活用すれば、瞬時に金かメッキかをある程度判別できます。
逆に、磁石に強力に反応して吸着される場合は、内部に鉄・ニッケルなどの磁性金属が含まれたメッキ品である可能性が濃厚です。
特に低価格のアクセサリーは、鉄系素材にメッキを施したものが多数あり、磁石に強く反応します。
ただし、金メッキ品でも内部に真鍮や銅など非磁性素材を使用している場合、磁石に反応しないケースがあります。そのため、「磁石非反応=必ず純金」とは断定できず、こちらも刻印や色調など他の手法と併せた総合判断が必要です。

水で確認(比重確認)
水を活用した比重測定は、金の高密度を科学的に計測する精確な判別法です。金の比重は約19.3で、これは水の約19倍の質量があることを示しています。この特性を利用し、水中での浮力を測定することで真贋を判別できます。
具体的な計測手順は、まず金製品の空気中での質量を測ります。次に、容器に水を入れて計量器の上に設置し、数値をゼロにリセットします。金製品を糸で吊るし、水中に完全に沈めた状態で底に接触しないようにして質量を記録します。
空気中の質量を水中での質量で除算した数値が比重となり、19.3に近似すれば純金、14.84~16.12であればK18、12.91~14.44であればK14と判定できます。
比重が大幅に相違する場合は、金メッキもしくは別の金属素材の使用が疑われます。ただし、この手法はある程度の質量がある製品でないと精密に測定できないため、小型アクセサリーには向いていません。

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試金石で確認
試金石による検査は、江戸時代より継承される伝統的な金鑑定技法です。試金石とは、黒色珪質岩で製作された黒色の硬質石板で、金の品位を視覚的に判定できる道具です。この技法は、プロの鑑定士も採用する信頼性の高い方法です。
使用手順は、試金石の表層に金製品を軽く摩擦させて、石上に金の条痕(摩擦跡)を残します。次に、専用の試金液(硝酸を含む薬剤)を条痕に滴下し、色彩の変化を観察します。純金は試金液に反応せず金色が残存しますが、メッキや不純物が多い場合は条痕が消失または変色します。
試金石と試金液のセットは、インターネットや専門店で購入可能です。ただし、試金液には劇薬が含有されているため、取扱いには注意が必要です。薬品の扱いに慣れていない場合は、他の手法がおすすめです。

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剥離の確認
剥離状態の確認は、金メッキ特有の劣化現象を利用した見分け方です。金メッキ品は表層のみ金でコーティングされているため、長期使用や摩擦により表層の金が剥離し、内部の下地金属が露出することがあります。純金製品では、このような現象は発生しません。
確認手順は、製品の摩擦しやすい箇所や角部、裏面などを注意深く観察することです。特にネックレスの留具部分、リングの内周、ブレスレットの可動箇所などは摩耗しやすく、メッキが剥離しやすい部位です。
剥離箇所から銀色や赤銅色など、金とは異質の色の金属が視認できる場合は、金メッキ品と判定できます。
一方、全体が同一の金素材で製作された純金製品は、傷が付いても研磨すれば元の金色が回復します。また、ヤスリで軽く削る手法もありますが、製品を損傷するため、破損したアクセサリーや不要な製品でのみ行ってください。
査定に出す
買取店や質屋などプロに査定を依頼することは、最も確実で安全な見分け方です。自宅でできる簡易な手法では見分けるのが困難な精巧なメッキや、判断に迷う微妙なケースでも、専門知識を有する鑑定士なら正確に判別できます。
買取専門店では、貴金属テスターやX線分析装置などの専門機器を使用して、金の品位を科学的に測定します。この手法なら、製品を損傷することなく内部の成分まで精確に分析できるため、偽造刻印や高度なメッキ技術にも対応可能です。
信頼できる買取専門店を選択するポイントは、古物商許可証を保有していること、実店舗が存在すること、口コミ評価が高いことです。また、査定結果について丁寧に説明してくれる店舗を選ぶことで、金製品に関する知識も深められます。
多くの店舗で査定は無料で実施されているため、売却を検討している方は気軽に相談してみると良いでしょう。

偽物の金の特徴
偽造金には3つの典型的な特色があります。1つ目は、金メッキ品に純金の刻印を偽装していること。2つ目は、品位を実際より高く表示していること。3つ目は、製品の一部のみに異種金属を使用していることです。それぞれ詳しく解説します。
メッキ製品に金の刻印が刻まれている
金を証明する刻印があるにもかかわらず、実際には金メッキを使用している場合は偽造品です。本来、金メッキ品には「K18GP」や「K24GP」のように「GP(ゴールドプレート)」という記号が付記されるべきですが、悪質な業者は意図的にGP記号を省き、「K18」「K24」とのみ刻印して純金製品として販売しています。
この手口は、購入者を欺いて高額で販売する目的で実行されます。表層に金メッキを厚くコーティングすることで質量や外観を純金に近似させ、刻印も本物と同一のものを打刻することで、一見しただけでは判別が難しくなります。
このような偽造品は、使用を継続することで表層のメッキが剥離し、内部の銅・真鍮・ニッケルなどの金属が露出することで発覚します。刻印があるからといって安心せず、剥離の有無や質量、色調など他の判別法と組み合わせて判断しましょう。

刻印の純度を偽っている
刻印の品位が実際より高くなっている場合は偽造品です。最も多発するのは、実際はK10程度の品位しかないのに「K18」と刻印されているケースで、価格を高額設定して販売する目的で実行されます。このような製品は全体的な品質が劣り、細部の加工が粗末であることが特色です。
海外製品に多発する「あとK」表記(例:「18K」のように数字の後方にKが付く)の場合は、特に警戒が必要です。国内製品は「K18」と数字の前方にKが付きますが、あとK表記の製品は品位が表示より低い場合や、金以外の金属が混入した製品が多数見られます。
刻印と実際の質量が一致しない場合も、品位を偽装している証拠です。K24と刻印されているのに過度に軽い、K18のはずなのに色調が淡いなど、刻印と実物の特色に矛盾がある場合は偽造品を疑い、専門店での査定を依頼することを推奨します。
製品の一部分に偽物を使用している
製品の一部が金で、一部がメッキや異種金属である場合、純粋な金製品としては扱われず偽造品と判定されます。このタイプの偽造品は、チェーンの一部分、留金具、マルカンなどのパーツのみに廉価な金属を使用しているケースが多数見られます。
製品全体に「K18」と刻印されていても、すべての部分が同一の品位でない場合、その製品は金製品とは認定されません。例えば、ネックレスの本体部分はK18の金を使用していても、留具やチェーンの接続部分に真鍮や銅などの異質な金属を使用していれば、それは偽造品として扱われます。
このような部分的な偽造品は、使用により変色や剥離が発生しやすく、時間経過とともに発覚することが多いです。特に留具や可動部分は摩耗しやすく、金メッキが剥離して内部の異質な金属が露出します。

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18金・24金かどうかを見分ける方法
18金と24金を判別する方法は、刻印・色調・質量の3要素を確認することが効果的です。まず刻印では、
18金の表記:「K18」「18K」「750」
24金の表記:「K24」「24K」「999」
と表示されています。
色調の差異も判別のポイントです。24金は山吹色のような深みのある濃厚な黄金色で、しっとりとした落ち着きのある色彩が特色です。一方、18金は明るく軽快な黄色で、割金が含有されているため24金よりも色が淡く明るく視認できます。
質量でも判別できます。24金の比重は19.13~19.51であるのに対し、18金は14.84~16.12と軽量になっています。同一サイズの製品を比較すると、24金の方がずっしりと重く感じられます。手に取った時の質量感の差異で、品位の高さをある程度判定することが可能です。

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刻印が不鮮明な製品や、メッキかどうか判定が困難な製品も、多数の査定経験と科学的な分析を組み合わせた手法で、確実に鑑定可能です。
査定は無料で承っており、丁寧な説明とともに適正価格をご提示いたします。五反田・渋谷・池袋に店舗を展開しておりますので、お気軽にご相談ください。

まとめ
金とメッキの判別法は、刻印・色調・質量・磁石・比重・試金石・剥離確認など複数の手法を組み合わせることで、精確に判定できます。偽造品には刻印の偽装や品位の偽り、部分的なメッキ使用などの特色があるため警戒が必要です。
18金と24金の差異は品位・色調・質量で判別できますが、自己判定が困難な場合は専門店での査定を推奨します。正しい知識を保有することで、大切な金製品を適切に管理し、偽造品を見抜くことができます。

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