エルメスのケリー、バーキン|それぞれの違いについて解説 | 創業大正9年の須賀質店
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エルメスのケリー、バーキン|それぞれの違いについて解説

最終更新日 2022年5月12日

「エルメスに興味があるけど、ケリーとパーキン違いがあまりよくわからない。」「使用する機会に応じてどちらを選ぶべきか知りたい。」エルメスの商品に興味をお持ちの方で、ケリーとパーキンの違いについて気になっている方はいらっしゃいませんか。そこで今回は、エルメスの両者の違いについて解説します。

 

 

ケリーとバーキンの違い解説

エルメスのケリーの説明

ケリーは、もともとサックアクロアというバッグであったことはご存知でしたか。サックアクロアとは、乗馬サドルを収納するバッグとして販売されていました。モナコ公妃のグレース・ケリーは、このサックアクロアをとても気に入り、大事にしていたようです。妊娠中のある日、パパラッチを避けるためにこれを使っておなかを覆ったことから、大きな注目を集めました。

 

 

モナコ公妃 グレース・ケリーのサックアクロアの使い方が注目されたことで、エルメスが本人から公式に許可を得て、改名して現在のケリーが完成したのです。それ以来エルメス ケリーは大変な人気を獲得し、バッグ以外でも展開されているエルメス製バッグのモチーフの一つとなっています。

 

 

ケリーの人気の秘密

エルメス ケリーの登場に、このような話が背景にあることを知っていた方は少なかったかもしれませんね。また、高品質でありながら、30種類以上の素材と展開されているのもケリーのすごいところです。

 

 

素材の一例の中に、クロコダイルレザーやオーストリッチなどが挙げられます。どの素材を選んでも、ケリーの美しさと素材の良さを感じられます。

 

 

いかに主だったケリーの素材について紹介します。ケリーに使用されている素材は、当然バーキンにも使われている割合は高いです。エルメスは馬具製造メーカーが創業の会社ので、素材へのこだわりは他の高級バックと比較しても高いといえます。

 

 

エルメスバッグの主だった素材

 

材料画像 名称 説明
トゴ 比較的柔らかく、型押しの模様が大ぶりなのが特徴の雄子牛のレザー。財布などにも使用されている。
トリヨンクレマンス しっとりと柔らかい感覚の雄子牛のレザー。バッグだけでなく財布にも使用されている。
フィヨルド 耐水性に優れていてガーデンパーティなどに使用されている。
ネゴンダ 雄子牛レザーでガーデンパーティに使用されることが多い。発色の違いからブッフルシンドウと使い分けられている。
ヴォーエプソン 細かな型押し模様が特徴の雄牛のレザー。バッグをはじめ財布など様々な製品に使用されている。
ヴァッシュトレッキング 雌牛のレザーにプレスの加工を施した素材。主にバッグに使用されすことが多い。
カントリー 比較的硬くて素材の目が粗いのが特徴の雌子牛のレザー。ガーデンパーティに利用されることが多い
アルデンヌ アルデンヌ地方の雌子牛のレザーにプレス加工を施した素材。程よい硬さが感じられる。
スイフト 雄子牛のレザーで、明るい色合いに会うので発色が良い。適度な柔らかさを備えている。
キッシム 雄子牛のレザーで、照りのある柔らかい色合いが特徴
ボックスカーフ 表面が固く、つやのある加工を施した雄子牛のレザー。つややかな光沢が特徴。
ソンブレロ 雄子牛のレザーで厚みがあり、表面は柔らかく張りがあるのが特徴
ヴォーデルマ 雄子牛のレザーで、薄くやわらかな質感が特徴
ポロサス ワニの中でも東南アジア・オーストラリアに棲息するクロコダイルに、めのうで斑を磨く加工「リセ仕上げ」をした素材
ニロティカス ワニの中でもアフリカ・ナイル川流域に生息するクロコダイルに、めのうで斑を磨く加工「リセ仕上げ」をした素材
アリゲーター ワニの中でもアメリカ・ミシシッピー川流域に生息するクロコダイルにめのうで斑を磨く加工「リセ仕上げ」をした素材
クロコダイルヒマラヤ 雪と岩盤に覆われた「ヒマラヤ」カラーをイメージしたニロティカス素材。こちらにウールのフェルトで研磨しマット加工をした素材
オーストリッチ ダチョウの革で南アフリカやオーストラリアに生息している。穴のような反転はクイルマークと呼ばれこの素材の特徴といわれている
リザード トカゲの革で艶やかな表面が特徴、特に、リザードに使われる東南アジアに生息するトカゲはざらざらした表面は海洋生物を感じさせる。

 

 

 

エルメスのバーキンの説明

エルメスのバッグの中でも、ケリーと同じく大きな人気を持つのがバーキンです。世界中の有名人やセレヴリティが、エルメス製のバーキンを愛用しているのを知っている方もいらっしゃるかもしれません。バーキンは、ジェーン・バーキンとエルメスの5代目の社長であったジャン=ルイ・デュマ=エルメスの出会いがきっかけで作られたという背景があります。

 

 

エルメスバーキン

ジェーン・バーキンは、移動中にたくさんの荷物をスムーズに入れることができるバッグを探しており、こうしたバーキンに対して、ジャン=ルイ・デュマ=エルメスが理想のベッグを作りたいと提案したことがきっかけだと言われています。この出会いによって生まれた商品が大きな人気を集め、のちにバーキンと名付けられました。

 

 

デザイン面や機能性、サイズなどの違いについて

これまでに、エルメスのバッグでも特に人気度が高い、ケリーとバーキンの両者の発祥についてご紹介しました。しかし、ケリーとバーキンの二つのデザインは、同じ構造の部分もあります。しかし、ケリーとバーキンのでは、いくつか異なる点もあります。そこで、デザイン面や機能性などの違いについて詳しく解説します。

 

 

ケリーとバーキンのハンドルの構造

二つの商品をデザインの観点から比較して、大きく違う点はハンドルの作りです。具体的には、ハンドルの本数が異なります。1本のハンドルがケリーの上品さを表現していて、2本のハンドルは、バーキンの耐久性を示すものとなっております。持ちやすさに関しては、1本のハンドルと、2本の間にはそこまで大差ないので、気にする必要はないです。

 

 

エルメスケリー、バーキンのハンドル

 

 

また、このハンドルの付け根も異なることはご存知でしたか。バーキンのハンドルの付け根には、基本的に金具の跳ね返りがないです。しかし、ケリーにはハンドルの付け根に跳ね返った金具の場合があります。この違いは、ケリーの場合、ショルダーストラップを装着する際に生まれたと考えられています。

 

 

ケリー金具部分

エルメスケリーとバーキンの見た目の違い

二つの商品を見比べてみれば、見た目が明らかに異なることは理解していただけると思います。ケリーは外ポケットなどの無駄が一切省かれています。上記で解説した通り、ハンドルが1本であるのも無駄を極限まで省いて完成させられました。

 

 

バーキンは、オーダーしたジェーン・バーキンが「大量の荷物を収納できるような構造にしてほしい」との希望があったために、大きく広くひらくフラップ部分、入口部分を内側に折り込めば、外に荷物が飛び出るようにたくさん収納できる構造になっています。

 

 

収納の機能が充実しているのが特徴のバーキンですが、カジュアルな使用ができる中で高級感を佳孟子出しているのは、さすがにエルメスの製品であるといえますね。

 

 

マチ幅が調整できるかどうか

バーキンとケリー 2種類のカバンの大きな違いとして、マチ幅が調整できるかどうかがあります。ケリーは、形式ばった場面で使用されることを想定されており、かっちりとした構造となっています。そのため、マチ幅が調整できないといった特徴があることは知っておくと良いかもしれません。

 

 

反対に、日常生活などで使用されることを想定されているバーキンは、荷物の量を調節できるようにマチ幅が調整できるようになっています。バーキンは入口部分のベルトを緩めて大きく開けば、大量の荷物を一気に入れることが可能です。

 

 

また、ケリーはフラップをかぶせ、開けたり閉めたりして使われます。フラップ部分を開けたまま利用することは出来ません。しかし、バーキンはフラップを中に折りたたみ、オープントートとしても使用できるといった特徴があります。

 

 

エルメスケリー ストラップ付

ショルダーストラップの有無について

ケリーとバーキンはサイズが違うことはご存知でしたでしょうか。そして、25以上のサイズのケリーには、ショルダーストラップがついています。形式ばった場面でケリーのバッグを肩にかけて使用すれば、とても上品な雰囲気を作り出せるでしょう。また、肩にかけて使用できるので、両手を自由に使えるのも嬉しいポイントです。

 

 

使用用途ごとの特徴

ケリーとバーキンの違いについて理解していただけたでしょうか。もし皆さんがケリーやバーキンを購入して利用するのであれば、両方の商品の違いを理解した上で、適した用途で使用することは大切です。そこで、ケリーとバーキンの両者の使用に適した場面について解説します。

 

 

ケリーは、型崩れしにくく、かっちりとしたフォルムであるため、床に自立させられます。また、見た目も洗練されており、外ポケットが全くないエレガントなたたずまいが特徴です。そのために、機能的には使いにくい場面の方が多いデザインであると言えるかもしれません。

 

 

 

しかし、ケリーはその洗練されたデザインのために、しっかりとした場面での利用にとても適しています。ケリーのスタイリッシュな特徴によって、落ち着いていて、上品な雰囲気を演出できます。

 

 

バーキンはケリーと違って、中が大きく開き、ダブルハンドルなので、荷物の出し入れが簡単であることが特徴です。そして、バーキンはカジュアルな場面に適しています。日常生活をはじめとする普段のアクティブな状況で使用するのに向いているといえます。

 

 

ケリーはフォーマルな場面で、バーキンはカジュアルな場面での使用を想定されていますが、どちらのバッグをどの場面で使用しても特に目立った違和感はないので安心してください。想定外の利用の仕方であってもその場に調和してしまうのは、高級ブランド エルメスならではといえるでしょう。

 

 

それぞれ高級素材で作られており、人気のある商品であることは間違いないので、それぞれ使用したい場面や好みに合わせて決めることをおすすめします。

 

 

エルメスのケリーとバーキン、それぞれの違いを解説 まとめ

今回は、エルメスのケリーとバーキンの違いについて解説しました。どちらもエルメスの高級バッグでありますが、同じに見えるバッグであっても、明確に違う点があることは理解していただけたでしょうか。

 

 

ケリーとバーキンのどちらの商品を購入しようか迷っている方は、自分の好みが一番ではありますが、使用したい場面で決めることをおすすめします。ケリーとバーキンは使用する場面がかなり異なるので、自分の利用するシーンをよく考えて選ぶことが大切でしょう。

 

 

エルメスについて気になっている方は今回の記事を参考にしてみてはいかがでしょうか。そして、エルメスのケリー、バーキンともに須賀質店では積極的に取り扱っています。高価買取をお考えの方であれば、ぜひ須賀質店にお問い合わせになってみてください。

この記事を書いた人
須賀兼一
代表取締役
平成16年4月より須賀質店の代表取締役を務めています。質屋のシステムやビジネスモデルについて、初めてご利用する方にもわかりやすく解説することを心がけています。質屋でお金を借りることは、銀行や消費者金融からお金を借りる手法にはないメリットがあるのです。現役の質屋でしか語れない「質屋の便利な使い方」について、当Webサイトで解説しています。