ロレックスマラソンとは?難易度や聞き方、注意点や人気のモデルを解説
ロレックスマラソンとは、人気モデルを正規店で定価購入するために、何度も複数店舗を巡る行動を指します。しかし、その人気の高さゆえ、ロレックスマラソンを成功させるのは容易なことではありません。
本記事では、ロレックスマラソンの概要や難易度の理由、成功のポイントなどについて解説します。また始まった背景や、店舗での店員さんとのコミュニケーションを取り方などもご紹介しますので、ぜひ参考にしていただければ幸いです。
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目次
ロレックスマラソンとは何?
ロレックスマラソンとは、正規店でロレックスの特定の人気モデルを購入するために、何度も店舗に足を運び続ける行為を指します。ロレックスの需要が供給を大幅に上回っている現在、正規店に行っても希望のモデルを購入できることは稀です。
そのため、多くの購入希望者が、入荷のタイミングを狙って何度も店舗を訪れることから、「マラソン」という言葉が使われるようになりました。単に店舗に足を運ぶだけでなく、店員との良好な関係を築くこともロレックスマラソンの一部とされています。
ロレックスマラソンが難しいといわれている理由
ロレックスマラソンが難しいといわれる理由は、いくつかあります。まず、複数店舗を巡るための労力が大きく、体力と時間を要する点です。また、遠征による交通費や宿泊費といったコスト負担も無視できません。加えて、人気モデルは競争率が非常に高く、入荷があっても即完売が当たり前です。
さらに、購入の可否は情報戦でもあり、入荷傾向や販売タイミングを把握するための継続的な情報収集が求められます。こういったことから、ロレックスマラソンを成功させるのは容易ではないことがわかります。
ロレックスマラソンの歴史
ロレックスマラソンという言葉が一般的に使われるようになったのは、ここ数年のことです。2010年代後半から、世界的な経済状況やSNSの普及により、ロレックスの希少性がさらに注目されるようになり、需要が爆発的に増加しました。
その結果、購入制限や転売対策が設けられたことで、希望モデルを手に入れるためには、何度も複数の店舗を巡る必要が生じました。このような行動が「マラソン」と呼ばれるようになり、現在では多くの人がロレックスマラソンを行っています。
ロレックスマラソンは購入制限のルールに影響がある?
ロレックスには転売防止のための購入制限ルールがありますが、ロレックスマラソンへの影響は限定的です。また、マラソンを行う人々の多くは、初めて購入する、またはすでに制限期間が過ぎているモデルを求めているため、購入制限自体がマラソン行為を妨げる要因にはなりにくいと考えられます。むしろ、購入制限があることで、本当にその時計を求めている人への行き渡りを促進していると言えます。
ロレックスマラソンが始まった4つの理由
新型コロナウイルスの影響
新型コロナウイルスのパンデミックは、ロレックスの生産ラインにも大きな打撃を与えました。スイス国内の工場が一時的に稼働停止となり、生産数が大幅に減少。その一方で、旅行や外出が制限されたことで、人々の消費行動が「モノ」へとシフトし、需要が急増しました。供給と需要のバランスが大きく崩れたことで、ロレックスが「資産」とみなされるようになり、ロレックスマラソンという行動様式を加速させたのです。
人気モデルの生産数が少ない
ロレックスマラソンが始まった最も根源的な理由の一つは、人気モデルの生産数の少なさです。ロレックスは、厳格な管理体制のもとで時計を製造しています。熟練の職人による手作業が多く、大量生産が困難なため、世界的な需要の高まりに供給が追いついていないのが現状です。
特に、デイトナやサブマリーナーといった人気モデルは、正規店に入荷してもすぐに完売してしまうため、購入希望者は何度も店舗に足を運ばざるを得ない状況に陥っています。
ロレックスが投資・転売対象に変化
ロレックスは、その資産価値の高さから投資対象としても注目されています。ロレックスの人気モデルは、二次流通市場で定価以上の価格で取引されることが多いため、純粋な愛好家だけでなく、転売による利益を目的とした購入者が増えました。
その結果、さらにプレミア価格となり、より「投資」として注目され、購入者が増える……というサイクルに陥りました。そのため、ロレックスを定価で入手するためには、ロレックスマラソンをするしかないという状況になっています。
転売防止策のため
ロレックスの転売が増加したことで、正規店は転売対策として購入制限を強化するようになりました。例えば、同一モデルの再購入は一定期間禁止されるといったルールがあります。これにより、複数のモデルを短期間で購入することが難しくなりました。
そのため希望のモデルが複数ある愛好家は、たとえ購入できたとしても、別のモデルを購入するために、ロレックスマラソンを続ける必要があります。
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ロレックスマラソンのメリット
定価で購入ができる
ロレックスマラソンの最大のメリットは、人気モデルをプレミア価格ではなく、正規の定価で購入できる点にあります。例えば、デイトナの白文字盤のモデルは、中古市場では定価の2倍以上の価格で販売されているのが一般的です。
ロレックスマラソンを完走し、正規店で希望のモデルを購入できれば、適正な価格で新品のロレックスを入手できます。これは、転売目的ではない純粋な購入者にとって、大きな経済的メリットとなります。
オンライン販売がないロレックスを正規店で購入できる
ロレックスは、ブランドの戦略としてオンラインでの公式販売を行っていません。そのため、新品のロレックスを公式ルートで購入できるのは、世界中の正規販売店のみに限られます。
中古販売店では、ロレックスの偽物を購入してしまうリスクもあります。正規店で購入することで、品質保証やアフターサービス、そしてロレックスというブランドの信頼性を享受できるのは、大きなメリットと言えるでしょう。
関連リンク:偽物のロレックスの見分け方は?本物との違いを解説
在庫状況の確認ができる
ロレックスマラソンを継続的に行うことで、店舗の在庫状況を確認できるメリットもあります。もちろん、店員は特定のモデルの在庫を教えてくれないことがほとんどですが、何度も店舗に足を運ぶことで、その日の入荷状況や人気の変動を肌で感じることができます。
また、店員との良好な関係を築くことで、今後の入荷に関するヒントを得られる可能性もゼロではありません。このような情報は、ロレックスマラソンを効率的に進める上で非常に貴重な財産となります。
ロレックスマラソンが実施されている人気の高いモデル4選
デイトナ(Ref.126500LN)
ロレックスの中でも圧倒的な人気を誇るデイトナは、クロノグラフ機能を備えたスポーツモデルで、特にRef.126500LNはステンレススチール製のケースとブラックセラミックベゼルが特徴です。自社製ムーブメントCal.4131を搭載し、約72時間のパワーリザーブを実現。その高い精度と耐久性から、多くのファンに支持されています。中古市場では、状態や付属品の有無によりますが、約400万円から500万円程度で取引されています。
サブマリーナー(Ref.126610LN)
ダイバーズウォッチの代名詞ともいえるサブマリーナーは、300m防水性能を備えた実用性の高いモデルです。Ref.126610LNは、ブラックダイヤルとブラックセラミックベゼルを組み合わせた、シンプルで飽きのこないデザインが魅力です。自社製ムーブメントCal.3235を搭載し、約70時間のパワーリザーブを誇ります。中古市場では、約180万円から220万円程度で取引されています。
GMTマスターII(Ref.126710BLRO)
「ペプシ」の愛称で親しまれる赤青ベゼルが特徴のGMTマスターII Ref.126710BLROは、2つのタイムゾーンを同時に表示できる機能を備えたモデルです。自社製ムーブメントCal.3285を搭載し、約70時間のパワーリザーブを実現。2種類のブレスレットタイプがありますが、ドレッシーなジュビリーブレスレットのほうが、人気が高い傾向にあります。中古市場では、約300万円から400万円程度で取引されています。
エクスプローラーII(Ref.226570)
冒険家や探検家のために設計された「エクスプローラーII」は、24時間表示の固定ベゼルとオレンジ色の24時間針が特徴です。Ref.226570は、42mmのケースサイズと高い視認性を備え、過酷な環境下でも信頼性を発揮します。自社製ムーブメントCal.3285を搭載し、約70時間のパワーリザーブを誇ります。中古市場では、約150万円から180万円程度で取引されています。
関連リンク:ロレックスでも低価格なものはある?安い順にモデルを紹介
ロレックスマラソン成功のための7つのポイント
1. 清潔感のある服装を心がける
ロレックスの正規店は高級感のある空間です。訪問時には、シャツやジャケットなどの清潔感のある服装を意識しましょう。見た目の印象が良いと、店員に誠実な印象を与えやすく、会話のきっかけや在庫案内の可能性が高まります。反対に、店の雰囲気にそぐわない格好だと、警戒心を与えてしまうこともあるため、気をつけましょう。
2. 店員との丁寧なコミュニケーション
ロレックスマラソンでは、店員との信頼関係を築くことも重要です。丁寧な言葉遣いを心がけ、無理な要求は避けましょう。雑談も交えつつ、希望モデルや時計への関心を自然に伝えることで、好印象を残すことができます。良好な関係を築くことで、あなたの熱意が伝わり、入荷情報を教えてくれるなどのサポートが得られるかもしれません。
3. 購入したいモデルを明確に伝える
漠然と「ロレックスが欲しい」と伝えるのではなく、購入したいモデルを具体的に伝えましょう。「デイトナの126500LNの白文字盤を探しています」「サブマリーナーのデイト付きかデイトなしか迷っている」など、自分の思いや考えを伝えることで、店員もあなたの要望を理解しやすくなります。これにより、在庫があった際にスムーズな案内につながる可能性が高まります。
4. 複数店舗を効率的に回るルートを組む
時間と体力は必要ですが、複数のロレックス正規店を一日で巡る「はしご」も有効な手段です。店舗ごとに在庫状況は異なるため、一つの店舗に固執するよりも出会いのチャンスを広げられます。無駄なく効率的に複数の店舗を回ることで、より多くの在庫状況を確認し、希望のモデルに出会う確率を高める効果があります。
5. SNSや掲示板で在庫傾向を把握
最新の入荷情報やユーザーの購入報告は、SNSや時計専門掲示板でリアルタイムに確認できます。地域や店舗による入荷傾向を把握すれば、訪問のタイミングや重点エリアを絞りやすくなります。情報を制す者がロレックスマラソンを制すると言っても過言ではありません。
6. 定期的に足を運ぶ忍耐力
ロレックスマラソンは、まさに「忍耐力」が試される行為です。一度や二度で希望のモデルに出会えることは稀であり、数ヶ月、場合によっては年単位で通い続ける人もいます。すぐに諦めずに、根気強く通い続けることが成功への鍵となります。諦めない姿勢を見せることで、店員にもあなたの本気度が伝わる可能性があります。
7. 訪問時間を分散させる
特定の時間帯に集中せず、開店直後、午前中、午後、閉店前など、様々な時間帯に訪問を分散させましょう。これにより、入荷のタイミングをより多く捉えられる可能性が高まります。多様な時間帯に足を運ぶことで、思わぬタイミングでの出会いのチャンスを増やすことができます。
ロレックスマラソンの際の在庫の聞き方とNG行為
電話での在庫確認行為
ロレックスマラソンでは、電話での在庫確認は基本的にNG行為とされています。転売目的の購入者からの問い合わせが殺到するのを防ぎ、熱意のある顧客を優先するための店舗側の戦略と考えられています。
もし電話で在庫状況を伝えてしまうと、電話一本で在庫を把握し、効率的に転売活動を行うことが可能になってしまいます。そのため、電話で問い合わせても店舗側への負担を増やしてしまうため、避けるようにしましょう。
ロレックスのスタッフに対して迷惑はかけない
強引な要求や横柄な態度はNGです。ロレックスはブランドイメージを非常に重視しており、スタッフの判断で在庫案内を控えることもあります。高圧的な態度を取ったり、執拗に在庫状況を問い詰めたり、不必要なクレームをつけたりする行為は、悪い印象を与えてしまいます。
店員も人間であり、日々多くの業務を抱えています。常に丁寧な言葉遣いを心がけ、感謝の気持ちを伝えるなど、良好な人間関係を築く努力をしましょう。
購入目的が転売でないことを伝える
ロレックスは転売対策を強化しており、購入者が本当に時計を愛用するかどうかを重視しています。そのため、店員との会話の中で、「長く愛用したい」「このモデルに特別な思い入れがある」といった具体的な理由を伝え、純粋な愛好家であることをアピールすることが重要です。
モデル名や好みの理由も添えて明確に伝えることで、店員に好印象を与え、信頼を得やすくなります。結果として、在庫案内につながる確率を上げることができます。
ロレックスマラソンが失敗した際の購入方法
ロレックスマラソンで希望モデルに出会えなかった場合でも、他の方法で入手することができます。主な選択肢は以下の通りです。
- 並行輸入店での購入
正規流通ルートではないものの、新品同様のモデルを豊富に取り揃えている店舗も多く、即時入手が可能です。価格は市場相場に準じるため定価を超える場合が一般的ですが、真贋保証やアフターサービス付きの店舗を選ぶことで、安心して購入できます。 - 中古時計専門店を活用
使用済みとはいえ、コンディションの良い個体や付属品が完備されたモデルも多数存在します。査定眼のある専門スタッフが在籍する店舗を選ぶことで、リスクを最小限に抑えた購入が可能です。
ロレックスマラソンに関するよくある質問
Q.ロレックスマラソンをしないと正規店で購入できないのか?
- 必ずしもそうとは限りません。偶然、店舗に立ち寄った際に希望のモデルに出会える可能性もゼロではありませんが、特に人気モデルの場合、その確率は極めて低いでしょう。一方、デイトジャストやオイスターパーペチュアルといったスタンダードモデルであれば、比較的入手しやすいケースもあります。
Q.ロレックスマラソンの平均的な期間はどれくらい?
A.期間は、購入したいモデルの人気度、個人の運、そして努力によって大きく異なります。数回の訪問で手に入れる人もいれば、数ヶ月、あるいは1年以上を要するケースも珍しくありません。特にデイトナなどの希少モデルは、長期戦を覚悟する必要があります。長期戦を見越して計画的に臨むことが成功への近道です。
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まとめ
ロレックスマラソンは、正規店で人気のロレックスを定価で手に入れるための手段の一つです。品薄や投資対象化、転売対策などで難易度は上がっていますが、継続的にロレックスマラソンを行うことで、成功の確率を高めることができます。
須賀質店では、ロレックスの買取も積極的に行っています。ロレックスの買い替えや購入資金にしたいという方は、無料で査定を行っていますので、お気軽にお問い合わせください。
