金のインゴットとは?基礎知識や保有のメリット、購入方法などを解説 | 高価買取なら創業大正9年の須賀質店
失敗しない質屋選び
失敗しない質屋選び

金のインゴットとは?基礎知識や保有のメリット、購入方法などを解説

最終更新日 2024年6月21日

金のインゴットとは、精錬された金を利用しやすい大きさにした加工した塊のことです。近年、金の相場の高騰を受けて金のインゴットに注目が集まっているため、この言葉を目にした方も多いのではないでしょうか。しかしインゴットがどういうものか、「どこで買うの?」「金の延べ棒との違いがわからない」と感じている方もいらっしゃるでしょう。

今回は、金のプロである老舗質屋の須賀質店が、金のインゴットについて解説します。

金のインゴットとは?基礎知識や保有のメリット、購入方法などを解説

創業100年の実績から、熟練査定士による業界最高値をご提示致します。

須賀質店の金買取実績を見る

1 金のインゴットとは?

金のインゴットとは、どのようなものなのでしょうか。まずは、金のインゴットの基礎知識や特徴について詳しく解説していきます。

 

24金インゴット(K24インゴット)買取・相場・質入れ

 

1-1 金塊との違い

金塊は、文字通り「金の塊」のことです。インゴットも日本語では「金属の塊」と訳されており、ほとんど同じ意味で使用されています。しかし金塊は、金でのみ使われるのに対し、インゴットは金以外の金属でも使われるという点で、異なります。

 

1-2 金の延べ棒との違い

インゴットによく似たものとして、金の延べ棒があげられます。インゴットも金の延べ棒も、純金の塊のため同じ意味と言えます。しかし金塊と同様に、金の延べ棒は金でのみ使われ、インゴットは金以外の金属でも使われます。

 

1-3 地金(地金)との違い

インゴットは、決められた国際規格にそって作られているのに対し、地金は金属の塊そのものを指す場合があります。また地金という言葉の意味は広く、ジュエリーの種類や使われている金種として使われることもあります。

 

1-4 サイズや重さ、メーカーについて

インゴットには、主に以下のサイズ(重量)があります。

  • 5グラム
  • 10グラム
  • 50グラム
  • 100グラム
  • 1キロ

 

金属メーカーは主に以下があります。

  • 三菱マテリアル㈱
  • 日本マテリアル㈱
  • 田中貴金属工業㈱

 

金のインゴットの本物と偽物の区別は素人には難しいため、上記メーカーをはじめ信頼できる企業から購入するようにしましょう。

 

1-5 銀、プラチナ、パラジウムなどの種類の「インゴット」も

金以外の金属の特徴を見ていきましょう。銀は金に比べて安く入手できますが、流通量は少なく市場も小規模です。一方、プラチナは金よりも希少価値が高い金属として知られています。しかし工業用として利用されることが多く、自動車業界や世界経済の影響を受けやすい特徴があります。パラジウムはプラチナと同じ白金に分類される金属です。加工しやすい特徴があり、取引はそれほど多くないものの、徐々にニーズが高まっている金属です。

色々なインゴット

 

2 金のインゴットが好まれる理由

さまざまな金属のインゴットがある中で、とくに金のインゴットが好まれる主な理由を、5つご紹介します。

 

2-1 資産価値が安定している

金は、他のあらゆる金属に比べて資産価値が一定して高いという特徴があります。そのため昔から、資産を金のインゴットとして保有する方が存在します。株式投資の場合、会社の経営が悪化したり倒産したりすると、投資した資産がゼロになってしまうリスクがあります。しかし、金のインゴットではそのようなリスクは低く、一定の価値があります。

金の相場を長期的に見ても、安定した価値を保っており、むしろ少しずつ上昇傾向にあります。短期的な高騰は少ないものの、堅実に資産を築きたい方に金のインゴットが好まれる傾向があります。

 

2-2 好きな時に換金出来る

いつでも好きな時に換金できるという点も、金のインゴットが好まれる理由の一つです。前述の通り金には一定して価値があるため、換金したいと思ったタイミングで換金すれば一定の現金に換えることができます。

車や不動産といった金以外の資産を現金に換える場合、複雑な手続きが必要で時間と手間がかかります。しかし金のインゴットは、町の買取店や質屋、リサイクルショップなど多くのお店で買取を行っており、比較的簡単に現金に換えることができます。また、金は世界的に希少価値が高いため、海外でも換金できる点も強みと言えます。

 

2-3 節税のため

金のインゴットで、節税ができる点も好まれる理由として挙げられます。金を売却した際、一定量超えると所得税がかかってしまいます。しかし金のインゴットは、重量やサイズで細かく所有することができるため、分割して売却することで、節税することができます。

また、金を売却した際にかかる譲渡所得は、購入後5年間保有することで課税対象額が半分になります。そのため長期的に保有すれば、税金を抑えることができます。相続税対策としても有効で、生前に小分けで贈与することで、贈与税を抑えることも可能です。

 

2-4 有事の際にも価値がなくなることがない

世界情勢や経済の変動が激しいなかでも、金のインゴットは一定の価値を保っています。とくに近年では、新型コロナウイルス、ロシア・ウクライナ戦争など、世界を揺るがす出来事が起こっています。こうした際、株式市場や為替相場は大きな打撃を受けますが、金は値上がりを続けています。

不確定要素の多い現代では、有事の際にも価値がなくなることがない金は、保有しておいたほうが良いと言えるでしょう。また、金は限りのある資源として知られています。無限に採掘できるわけではないため、その価値は今後も上昇していくと考えられます。

 

2-5 分散投資として資産減少を回避するため

投資をする際に重要とされているのが、リスクを抑える分散投資です。分散投資は、一つの投資だけで運用せず複数の資産に分けて運用をすることさします。例えば、一社の株式だけにすべての資産をつぎ込むと、その会社が倒産すれば資産はゼロになってしまいます。しかし資産の20%のみにしておけば、倒産の打撃を軽減することができます。

金のインゴットは、分散投資として非常に有益といえます。なぜなら、金の相場は、株価が下落した際に上昇する傾向があるからです。そのため、株式と金のインゴットは、相性の良い投資手法と言われています。

 

創業100年の実績から、熟練査定士による業界最高値をご提示致します。

須賀質店の金買取実績を見る

3 所有するにあたって注意すべきポイント

金のインゴットを所有する際には、注意するべきことがいくつかあります。主な注意点を4つご紹介します。

 

3-1 強盗などに注意する必要がある

金のインゴットは、株式や仮想通貨と違い実物として保有する資産のため、保管には気をつける必要があります。一番注意すべきなのは、強盗に盗まれてしまうということでしょう。いくら株やFXなどと比べて価値が安定していて、価値が下がりにくくても、なくなってしまえば元も子もありません。

紛失や盗難のリスクを避けるためにも、保管用の金庫を購入したり貸金庫に預けたりといった対策が必要ですが、これらには当然費用がかかります。金のインゴット量と、保管にかかる費用のバランスも考える必要があります。

 

3-2 所有しているだけでは利益が生まれない

株式や債券は、保有しているだけで配当金や利息が入ってきます。これは投資資金の運用によって生まれるもので、インカムゲインと言われます。金のインゴットの場合、保有しているだけではインカムゲインは発生しません。売却すれば現金に換えられますが、所有しているだけでは利益は生まれません。

資産を保有しているだけで、定期的な利益を受け取りたいという方は、インカムゲインが発生する資産と組み合わせる必要があります。金のインゴットは、保有するだけで利子や配当などの利益が生まれる資産とは違うということを、理解しておきましょう。

 

3-3 世界での大きな出来事に価値が左右される

前述の通り、金のインゴットは他の資産と比べて価値が安定していて、安全資産と言われています。しかし安定しているとはいえ、価値が変動しないわけではありません。

金の相場は、情勢や経済など世界的な大きな出来事に左右されます。世界情勢や経済が不安定になれば相場が上昇する傾向にありますが、安定した状況では相場は落ち着く傾向にあります。近年は情勢や経済がとくに不安定になっているため、上昇傾向にありますが、今後落ち着く可能性もあります。また、何かしらの要因で金の価値が下落する可能性もゼロではありません。

 

3-4 購入時や精錬加工にまとまったお金が必要

金のインゴットは少量から購入できますが、一定量を購入したい場合まとまったお金が必要になります。また、精錬加工をする場合にも費用がかかります。

1キロのインゴットを10個にわけて精錬分割加工することで、節税や贈与をしやすいようにする方が利用されます。この精錬加工には、依頼するお店によって手数料が異なります。悪質なところでは、法外な手数料を設定しているところもあるため、依頼する業者は事前に見極めなければいけません。

 

4 売却の際は、税金に注意する必要がある

金のインゴットを売却する際には、税金に注意する必要があります。売却して年間50万円以上の利益が出た場合、「譲渡所得」として課税の対象となります。この譲渡所得は、所有期間が5年以上になると半額になるため、長期保有していたほうが節税につながります。

金のインゴットの売却で年間50万円以上の利益がでた場合、確定申告が必要です。また、一回で200万円を超える取引は、買取業者は「金地金等の譲渡の対価の支払調書」を税務署に提出します。

 

金を売るならどこがおすすめ?買取業者の選び方や高く売るコツ、手数料や税金について解説

 

5 インゴットを購入する場所や方法は?

金のインゴットは、どこで買うのでしょうか。ここでは、購入できる場所や方法をご紹介します。

 

5-1 金属メーカーの店舗で購入する

金のインゴットは、金属メーカーの店舗で購入できます。金属メーカーで金のインゴットを購入するメリットは、店員に疑問点や注意点などの話しを相談できることです。初めて金のインゴットを購入する方や、不安を感じている方は事前に話しを聞いておくとよいでしょう。プロの意見を聞きながら商品を選べるのも、大きなメリットといえます。ただし、購入時には手数料がかかります。サイズ(重量)やメーカーによって手数料は異なるため、事前に確認しておきましょう。

 

5-2 地金商から購入する

世界で流通する金のインゴットの品質は、ロンドン貴金属市場協会(LBMA)によって審査されています。LBMAに認定されている地金商では、その地金商のロゴが刻印された金のインゴットを販売しています。店舗を訪れて購入するメリットは説明しましたが、店舗が近くにない場合や対面での接客が苦手な方、忙しくて店舗に出向くのが難しい方は、電話やインターネットを利用して購入することもできるので非常に便利です。
購入を相談できる体制が整っている地金商では、投資に関する不安や疑問点をオペレーターに相談する事も可能です。投資初心者でも利用できるので、安心して金のインゴット購入できます。

 

5-3 少額積立や金ETFなどの金融商品を利用する

金の購入にはまとまった費用が必要と考えている方も多いかと思いますが、実は少額で積立購入することもできます。毎月、積み立て続けることで、一定額たまったら現物と引き換えられるのがメリットで、長期的な資産形成をしたい方におすすめです。

また、金ETFという選択肢もあります。ETFとは上場投資信託で、東京証券取引所などに上場している投資信託のことです。金ETFは、金相場に価格が連動するよう運用されており、売買は証券会社を通じて行われるため、初心者でも利用しやすい金融商品となっています。

 

6 買取実績

須賀質店は大正9年に創業して以来、多数の金のインゴットの買取を行ってきました。ここでは、その一部をご紹介します。

 

6-1 日本マテリアル製純金インゴットの買取

2020年に日本マテリアル製の純金インゴットや、18金の喜平ネックレス、プラチナ850の喜平ネックレスなどを買取しました。これより少し前から、金の価格が高騰し、純金インゴットの買取が増えていったと実感しています。

 

【事例】純金インゴット(日本マテリアル製)18金やプラチナネックレスを高価買取

 

6-2 徳力本店のインゴット5gの買取

貴金属メーカーの大手、徳力本店の純金インゴット5gを買取しました。5gと小さいサイズですが、金の価格が高騰している現在は少量でも高値になります。純金インゴットの売却を検討している方は、今が絶好のタイミングといえます。

 

【事例】徳力本店のインゴット5gを高価買取

 

6-3 純金インゴット500g×3本の買取

2020年4月に500gの純金インゴット3本を買取しました。この当時コロナショックの影響で金の流通が止まり、買取をストップする買取店もありました。須賀質店では独自に販路を築いているため、問題なく買取ができました。

 

【事例】純金インゴット(延べ棒・金塊・ゴールドバー)を高価買取

 

7 まとめ

インゴットとは何か、どこで買うかといった基礎知識や好まれる理由、資産として保有する際の注意点などを解説しました。世界情勢や経済状況の変化で、近年、金の相場は上昇しています。金のインゴットの売却を検討している方にとって、今が絶好の売却タイミングであると言えます。

須賀質店では、長年数多くのインゴットを買取してきた実績があります。金のインゴットの売却を検討している方は、ぜひお気軽にお問い合わせください。

この記事を書いた人
須賀兼一
代表取締役
平成16年4月より須賀質店の代表取締役を務めています。質屋のシステムやビジネスモデルについて、初めてご利用する方にもわかりやすく解説することを心がけています。質屋でお金を借りることは、銀行や消費者金融からお金を借りる手法にはないメリットがあるのです。現役の質屋でしか語れない「質屋の便利な使い方」について、当Webサイトで解説しています。