質屋でものを売るシステムとは、「質屋から借金」と同じことなのでしょうか? | 買取・質入れの須賀質店
失敗しない質屋選び

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質屋でものを売るシステムとは、「質屋から借金」と同じことなのでしょうか?

(1)質屋でものを売るシステムについて

質屋でものを売るシステムは、通常「買取」と呼ばれています。お客様が店頭に不要になった時計や鞄、貴金属や宝石類をお持ちになり、質屋が値段を付けて、その値段にお客様が了解していただければ買取契約は成立します。買取契約が成立すると、質屋はその場で現金で買取金額をお客様にお支払して手続きは終了します。

 

質屋の店頭には日々いろいろなものが持ち込まれてきます。ブランドバッグ、ブランド腕時計、貴金属、宝石類、楽器、家電製品、パソコンやスマートホンなどあらゆる製品が持ち込まれますが、質屋はこれらすべての製品を買取~取扱いすることはなく、その取扱い範囲を限っている店がほとんどだと思われます。

 

その理由は以下のようにいろいろ考えられます

①持ち込まれる製品のほとんどが使われた中古品であるために、限られた時間で製品の状態の把握に経験と技術が必要なこと

②持ち込まれた製品の価値を見極め、価格を付けるのに、正確な相場情報の把握が必要なこと

③少数のスタッフに①や②の習得をさせるのに長い時間がかかること

 

そのために多くの質屋はブランドバッグ、高級腕時計、宝石類、貴金属といった高額品の取り扱いを中心にするようになり、衣類や雑貨、骨董品などを取り扱う質屋は少数派になってしまった印象があります。

 

 

(2)「質屋から借金」の意味はどういうことか

 

質屋から借金するシステムは、通常「質入れ」とか「預け入れ」と呼ばれています。お客様が担保として預け入れすることが出来る品物を質屋に持ち込み、質屋が貸し出し金額を算出(査定と呼ばれています)して、お客様がこちらの貸出金額を了解すれば質入れの契約は成立します。

質屋が質入れ以外に買取を行うことができるのは、持ち込まれた品物の査定をして価値を算出する業務が、質入れも買取もあまり変わらないからという理由があります。ただし、査定の業務はあまり変わらなくても、算出される金額は差が出ることが多く、質入れの金額は買取の金額よりも低くなることが普通です。

たとえば店頭にロレックスデイトナの116520型が持ち込まれたとしましょう。ロレックスデイトナという時計はロレックス製の時計の中でも人気のあるスポーツタイプの時計なので売買事例や相場情報が多く入手できて、比較的簡単に査定は終わります。

そして当日の相場で100万円の買取査定額が出たとしたら、質入れの査定額は90万円前後と、買取価格に比べて低くなるなることが多いのです。

その理由は、質契約が続いている間にこのロレックスデイトナの相場が変動して貸出金額を割り込み、担保不足になる可能性があるからです。現在は中古高級時計の相場は安定していますが、2008年のリーマンショックの時などはブランド品の相場だけでなく、ダイヤや貴金属の相場も暴落したので多くの質屋が損失を出しました。

この例で取り上げたロレックスデイトナが買取だったらどうでしょうか。買い取ったロレックスデイトナは、すぐに自社の店頭に並べたり、オークション市場で転売したりすることができるので、相場の変動を受けることが質入れに比べて低くなります。そのために質入れ査定額に比べて買取査定額は高めになることが多いのです。

 

以上のことより、質入れを希望するときは将来的に手放したくない品物で、借りたお金の返済のめどが立っている場合に利用をお勧めしたいシステムです。品物が将来的に戻ってくるとはいえ、お金を借りている状態になれば金利がかかるうえに、買取に比べれば手にできるお金は少なくなってしまいます。将来的に使うことがない品物であれば、思い切って買取にしてしまうのも一つの方法と思われます。

 

さて、質入れのシステムについてですが、質屋はお客様に預かり証に相当する「質札」を発行し、お客様は3か月ごとに借入れ金額に対する金利の支払いが発生します。返済の期限は特に定めることはありませんが、期間は3か月ごとに延長する形式になります。また、元金の返済はいつでも可能な自由返済ですが一括返済に限られます。

このように質屋の返済の方法は、一般の金融機関とは異なる返済方法と言えます。具体的に言いますと、、

 

①利息の支払いが、3か月ごとの後払いであること。

通常、金融機関からお金を借りると、事務手数料や最初の金利は先取りのために、借入金額をそのままのお金を手にすることはできません。質屋からの借入れは通常、鑑定料や査定料はかかりませんし、金利が後払いなので査定金額そのままの金額を手にすることが出来ます。

 

②返済の期日の定めがないこと

通常、金融機関からの借入れは最初の契約時に完済する日を決定します。そして、完済日までに、借入れ元金の一部とかかった利息を支払ってゆくのが普通です。質屋の支払いは3か月ごとに利息の支払いがあるので、返済の期日が定められている様でありますが、利払いをすることで延長することが出来て完済する日を定める必要がありません。

 

こうした質屋特有の返済方法は、経営者の方や自営業の方には使い勝手のよい資金調達の方法と言えます。支払われることは確実だが、取引先の何らかの事情で支払いが遅れているような場合、自分自身のブランド品やジュエリー、時計等で質屋からお金を借りて、取引先からの支払いが完了した時に品物を受け戻す、こんな使い方をしている経営者の方や自営業の方はいらっしゃるように思います。

この記事を書いた人
須賀兼一
代表取締役
平成16年4月より須賀質店の代表取締役を務めています。質屋のシステムやビジネスモデルについて、初めてご利用する方にもわかりやすく解説することを心がけています。質屋でお金を借りることは、銀行や消費者金融からお金を借りる手法にはないメリットがあるのです。現役の質屋でしか語れない「質屋の便利な使い方」について、当Webサイトで解説しています。